夕方になると足が重い…それは「下肢静脈瘤」のサインかもしれません
「最近、夕方になると足がだるくて仕方がない」
「ふくらはぎが重くて、立っているのがつらい」
こんな症状に悩まされていませんか?
多くの方が「疲れのせい」「年齢のせい」と考えがちですが、実はこれらの症状は**下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)**という病気のサインである可能性があります。下肢静脈瘤は、足の静脈内にある逆流防止弁が正常に機能しなくなり、血液が心臓へうまく戻れなくなることで起きる病気です。命に関わる病気ではありませんが、放置すると症状が進行し、日常生活の質(QOL)に大きく影響します。
当院では、放射線科・循環器内科の専門知識を持つ医師が、超音波検査を用いた精密な診断と、身体への負担が少ない最新治療で患者さまの症状を改善します。
下肢静脈瘤とは?足の血管に起こる身近な病気
下肢静脈瘤は、足の静脈が異常に拡張してコブ(瘤)のように膨らんでしまう血管の病気です。
健康な静脈には「逆流防止弁」が備わっており、重力に逆らって血液を心臓へ送り返す重要な役割を果たしています。しかし、この弁が壊れると、血液が下肢に溜まってしまい、静脈が膨らんで瘤状になります。
日本人では15歳以上の男女の43%、30歳以上では62%もの人に静脈瘤が認められたとの報告があります。40歳以上を対象とした調査では、全体で8.6%(男性3.8%、女性11.3%)に認められ、患者数は1000万人以上と推定されます。
特に出産経験のある女性の2人に1人、約半数の方が発症するというデータもあり、下肢静脈瘤は実は身近な病気なのです。
下肢静脈瘤は命に関わる病気ではありません
下肢静脈瘤は良性の疾患であり、血栓が飛んで脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす心配はありません。
また、よく懸念されるエコノミークラス症候群のリスクも極めて低いことが分かっています。血管のコブが破裂したり、足の切断が必要になったりすることもありません。
ただし、症状は徐々に進行する可能性があり、快適な生活のために早めの受診をお勧めします。
こんな症状があったら下肢静脈瘤かもしれません
下肢静脈瘤の症状は主にふくらはぎに現れます。
足に血液がたまることによって起こるので、午後から夕方に症状が強くなるのが特徴です。以下のような症状がある方は、下肢静脈瘤の可能性があります。
下肢静脈瘤の典型的な症状

- 足の血管が浮き出て見える
- ふくらはぎがだるい・重苦感がある
- 足のむくみが続く
- 夜中から明け方にかけて足がつる(こむら返り)
- 足がほてる・熱く感じる
- 足のむずむず感・不快感がある
- 足のかゆみ・湿疹が出る
- くるぶしの皮膚が黒っぽく変色している
これらの症状は午後から夕方にかけて強くなるのが特徴です。重症化すると皮膚炎を引き起こし、さらに悪化すると潰瘍を形成することもあるため、早めの受診が推奨されます。
下肢静脈瘤以外の病気との見分け方
足の症状は変形性膝関節症や脊柱管狭窄症など他の病気でも起こります。
以下のような症状がある場合は、下肢静脈瘤以外の病気の可能性があります。
- 足が冷える・冷たい
- 階段の昇り降りがつらい
- 正座ができない
- 歩くとふくらはぎがだるくなる
- 足がしびれる
- 足のうらが砂利を踏んでいるよう
心配な方は専門医を受診してください。
下肢静脈瘤になりやすい人とは?
下肢静脈瘤は女性に多く、歳を重ねるほど増えていきます。
遺伝性があり、両親とも下肢静脈瘤の場合には将来的にはその子供も90%発症するというデータもあります。
下肢静脈瘤の主な危険因子
- **高齢者**
- **女性**(特に出産経験のある方)
- **家族に下肢静脈瘤の方がいる**
- **妊娠・出産歴がある**
- **立ち仕事をしている**(特に1日10時間以上)
- **肥満**
- **便秘**
妊娠時にはホルモンの影響により静脈が柔らかくなって弁が壊れやすくなるため発症しやすくなります。
立ち仕事、特に1ヶ所に立ってあまり動かない仕事(調理師・美容師・販売員など)は発症しやすく、特に1日10時間以上立っている人は重症化しやすい傾向にあるので注意が必要です。また、肥満や便秘なども下肢静脈瘤を悪化させる因子です。
当院の下肢静脈瘤診断と治療の特徴
西梅田静脈瘤・痛みのクリニックでは、下肢静脈瘤の専門的な診療を行っています。
放射線科・循環器内科の知識を持つ医師が、血流・血管構造・足の機能を総合的に捉えて治療を行います。
超音波(エコー)による精密診断
足の静脈は皮膚の下に隠れており、見た目だけでは診断できません。
当院では、血管診療に精通した医師が超音波検査で「どの血管に逆流があるか」「どの程度進行しているか」を正確に評価します。超音波検査は痛みもなく、基本は立ったままの状態で行います。立つのが困難な場合は、座った状態でも可能です。
検査時間は10~15分程度で、肝臓や胆嚢の検査と同じ要領です。この検査により、静脈の太さや血液の逆流の程度、弁の異常の有無などを正確に診断することができます。
身体への負担が少ない「日帰り・低侵襲治療」
症状・血管の状態に応じて、最適な治療法をご提案します。
**高周波/レーザー治療(血管内焼灼術)**では、皮膚を大きく切らず、血管の内側から静脈を閉鎖します。日帰りで可能です。
**グルー治療**は、医療用接着剤で静脈を閉塞させる方法で、焼灼が難しい症例に選択肢となります。
**硬化療法**では、薬剤を注入し、クモの巣状・網目状静脈瘤にも対応します。
**圧迫療法(弾性ストッキング)**は、軽度〜中等度の症状に用い、治療後の再発予防にも使用します。
患者さまの年齢・仕事・生活環境も考慮し、過不足のない最適な治療をご提案いたします。
むくみ・こむら返りなど血流トラブルも包括的に診療
下肢静脈瘤は、むくみ・冷え・こむら返りなどの症状と関連することが多くあります。
当院では、静脈瘤だけでなく足の血流低下に関わる幅広い症状(むくみ・しびれ・血管のコリ)を総合的に診療します。
生活習慣まで含めた再発予防をサポート

血管の病気には、立ち仕事・冷え・姿勢・運動不足など日常生活の影響が少なくありません。
当院では治療後、足の血流を良くする運動、姿勢や歩き方のアドバイス、弾性ストッキングの適切な使い方などを丁寧にお伝えし、再発しにくい足の環境づくりをサポートします。
こんな症状がある方はご相談ください
- 足のだるさ・重さ
- 夕方に悪化するむくみ
- 夜中のこむら返り
- 血管がボコボコ浮き出る
- クモの巣状の細かい血管が気になる
- 足がかゆい・色が黒ずむ
これらは下肢静脈瘤の典型的なサインです。早期の受診が治療効果を高め、生活の質の改善につながります。
まとめ:足のだるさ・むくみは我慢せず、専門医にご相談を
足のむくみ・だるさ・血管の浮きなど、一見「よくある症状」と思われがちなトラブルの背景には、静脈の逆流や血流低下が隠れていることがあります。
下肢静脈瘤は「歳だから仕方ない」と我慢してしまう患者さまがとても多い病気です。しかし、専門医のもとで適切に治療すれば、足の軽さが戻る、こむら返りの改善、見た目の悩み解消、むくみの軽減など、生活の快適さが大きく変わります。
症状が軽いうちの受診が、治療効果を高めるポイントです。
当院では、放射線科の専門性を活かし、患者さまの負担が少ない安全な治療を提供しています。健康な足で過ごせる日常を取り戻すために、ぜひ一度ご相談ください。
**西梅田静脈瘤・痛みのクリニック**では、下肢静脈瘤の専門的な診療を行っています。足のだるさ・むくみ・血管の浮きなど、気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
【著者】
西梅田 静脈瘤・痛みのクリニック 院長 小田 晃義
【略歴】
現在は大阪・西梅田にて「西梅田 静脈瘤・痛みのクリニック」の院長を務める。
下肢静脈瘤の日帰りレーザー手術・グルー治療(血管内塞栓術)・カテーテル治療、再発予防指導を得意とし、
患者様一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイド医療を提供している。
早期診断・早期治療”を軸に、「足のだるさ・むくみ・痛み」の原因を根本から改善することを目的とした診療方針を掲げ、静脈瘤だけでなく神経障害性疼痛・慢性腰痛・坐骨神経痛にも対応している。
【所属学会・資格】
日本医学放射線学会読影専門医、認定医
日本IVR学会専門医
日本脈管学会専門医
下肢静脈瘤血管内焼灼術指導医、実施医
マンモグラフィー読影認定医
本記事は、日々の臨床現場での経験と、医学的根拠に基づいた情報をもとに監修・執筆しています。
インターネットには誤解を招く情報も多くありますが、当院では医学的エビデンスに基づいた正確で信頼性のある情報提供を重視しています。
特に下肢静脈瘤や慢性疼痛は、自己判断では悪化を招くケースも多いため、正しい知識を広く伝えることを使命と考えています。


