
慢性前立腺炎や骨盤内うっ血症候群に
対するカテーテル治療
「カテーテル治療」とは、手首や足首の血管からカテーテル(細いチューブ)を挿入して行う治療の総称です。心臓カテーテルや脳血管カテーテルなどがよく知られていますが、それ以外にもさまざまな領域で行われています。
当院では、慢性前立腺炎や骨盤内うっ血症候群に対するカテーテル治療に対応しております。いずれも日帰りで受けられ、日常生活への早期復帰が可能な治療です。
骨盤内うっ血症候群
卵巣静脈の弁不全により慢性骨盤痛など様々な症状を呈し、生活の質の低下を引き起こします。
症状の原因となっている卵巣静脈を金属コイルなどを用いて蓋をする(塞栓)することにより、症状を改善することができます。
慢性前立腺炎に対するカテーテル治療(動脈塞栓術)
慢性前立腺炎は、会陰部痛、下腹部痛、排尿時の違和感、頻尿、残尿感などが長期間続く疾患です。
内服治療や抗生剤治療を続けても改善しない、難治性慢性前立腺炎の方も少なくありません。
西梅田静脈瘤・痛みのクリニックでは、炎症血管に着目した慢性前立腺炎のカテーテル治療(動脈塞栓術)を専門的に行っています。
慢性前立腺炎の新しい原因概念「炎症血管」
慢性前立腺炎の一部では、前立腺周囲に慢性的な炎症が続くことで、異常に発達した微細血管(炎症血管)が形成されます。
この炎症血管が、以下のような症状に関与していることが分かってきています。
- 痛みの持続
- 炎症の慢性化
- 症状の再発
このタイプの慢性前立腺炎では、通常の薬物療法だけでは十分な改善が得られない場合があります。
カテーテル治療(前立腺動脈塞栓術)とは
当院で行っている慢性前立腺炎のカテーテル治療は、血管内から炎症の原因に直接アプローチする治療です。
治療の流れ
- 手首または足の付け根の動脈から、細いカテーテルを挿入
- 前立腺を栄養する動脈までカテーテルを誘導
- 炎症血管を選択的に描出
- イミペネム・シラスタチン(塞栓作用+抗菌作用を持つ薬剤)を局所注入
これにより、以下の効果が期待できます。
- 炎症血管の血流を抑制
- 局所炎症の沈静化
- 痛み・違和感の軽減
切開を伴わない、低侵襲なカテーテル治療です。
治療効果の目安(MRI評価による予測)
治療前にMRI検査を行い、炎症の有無と分布を評価します。
・MRIで明確な炎症所見あり:約85%で症状改善
・炎症所見が不明瞭:約40%で症状改善
画像で炎症血管が確認できる症例ほど、高い治療効果が期待できます。
治療時間・入院の有無
- 治療時間:20〜60分程度<
- 麻酔:局所麻酔
- 術後安静:約1時間
- 入院:日帰り治療が可能
身体への負担が比較的少なく、社会復帰も早い治療です。
このような慢性前立腺炎の方に適しています
- 数か月〜数年症状が続いている
- 抗生剤や内服治療で改善しない
- 会陰部・下腹部の慢性的な痛みがある
- 排尿違和感・残尿感が続く
- 「異常なし」と言われたが症状がつらい
- 難治性慢性前立腺炎と診断されている
西梅田静脈瘤・痛みのクリニックの専門性
当院は血管内治療を専門とするクリニックです。
院長実績
- 慢性前立腺炎に対するカテーテル治療の有効性を世界で初めて報告
- 骨盤内うっ血症候群に対するカテーテル治療の国内有数の実施実績
- 静脈瘤分野で優秀論文賞を受賞
- 血管内治療・塞栓術を専門に多数の症例を経験
単なる対症療法ではなく、血管レベルで原因にアプローチする治療を行っています。
費用と医療保険について
本治療は自費診療となります。
ただし医療行為区分としては「手術」に該当します。
そのため、医療保険や手術給付特約付き保険に加入されている場合、契約内容によっては給付金の対象となる可能性があります。
詳しくは保険会社へご確認ください。
難治性慢性前立腺炎でお悩みの方へ
慢性前立腺炎は、原因が見えにくく、長期間つらい症状が続く疾患です。
しかし、炎症血管が関与するタイプでは、カテーテル治療という有効な選択肢があります。
西梅田静脈瘤・痛みのクリニックでは、画像診断と血管評価に基づき、適応を慎重に判断したうえで治療をご提案しています。
カテーテル治療の副作用
重篤なものはほとんどありませんが、これまでに、以下のような副作用が報告されています。
カテーテル挿入部の皮下血種:2,3週間程度で自然に改善します。
治療後2、3日程度の一時的な症状の増悪:薬物や金属コイルにより生じます。生理的反応であり、自然経過で改善することがほとんどです。
日帰りカテーテル治療の費用
骨盤内うっ血症候群(保険適応)
| 部位 | 1割負担の場合 | 3割負担の場合 |
|---|---|---|
| 骨盤内うっ血症候群 | 約20,000円~ | 約60,000円~ |
慢性前立腺炎(保険外診療)
| メニュー | 費用(税込) |
|---|---|
| 慢性前立腺炎 | 324,500円+短期滞在費5,500円 |
保険適用外(自費診療)となります。
前立腺炎の場合1回で改善する方もおられますが、2回行うことの方が多いです。
効果があり、痛みが残存していれば3回目も検討しますが、2回施行して効果がない方にはそれ以上行いません。
高額療養費制度について
高額療養費制度を利用し、事前に取得された限度額適用認定証をご提示いただくことで、窓口でのお支払いが少なくなることがあります。ぜひ、利用をご検討ください。
なお、自己負担限度額は所得区分によって異なります。
詳しくは、厚生労働省のホームページをご覧ください。当院にお問合せくださっても結構です。
医療保険に加入されている方へ
カテーテル治療は手術にあたりますので、ご加入の医療保険・生命保険によっては、手術給付金が支給されることがあります。
詳しくは、ご加入されている保険会社様にご確認ください。
日帰りカテーテル治療前後の注意事項
慢性前立腺炎・骨盤内うっ血症候群に対するカテーテル治療の注意事項
当日から飲酒、入浴以外の日常生活は問題なく過ごしていただくことができます。
翌日から入浴、飲酒も可能です。
- 治療後2~3日後から、軽い運動を再開できます。
- 痛みが出そうな運動、激しい運動は、2週間ほどお控えください。その後、様子を見ながらではありますが、以前までのような運動を再開していただけます。







